【財務分析】株式会社ヤマダ電機 こんなに良かったんだ

財務分析

【財務分析】はじめに

本ブログでは、理系出身MBAホルダーの私が、財務分析をします。企業の安全性、収益性、安全性を分析し、皆さんの勉強や投資に役に立つ情報を発信していきたいと思います。そして、MBAや外資系企業でマネージメントをしている中で得た経験、大学を出てIT企業でエンジニアなどをしていた中で得た経験から、ビジネスにも役に立つ情報をここで書いていきたいと思います。

※本ブログで書いている分析内容などに誤りがあったとして、皆さんが投資などで損失を被っても、責任は負いませんのでご理解ください。

【財務分析】成長性

企業の売上高や営業利益などがなぜ伸びているのかを分析します。
有価証券報告書、決算説明資料などで調べてみましょう。

<ポイント1>1.5兆円の売上を維持

ヤマダ電機はビックカメラの倍くらいの売り上げがありますが、それを維持しています。

<ポイント2>資産、売り上げの成長はしていない

現状、売り上げは、横ばいであり、あまり伸びていません。営業利益は落としましたが、持ち直している状況にあります。

【財務分析】収益性

企業の儲ける力を分析します。

<ポイント1>総資産回転率はビックカメラより低い

ROA=営業利益÷総資産です。投資した資産がどれくらい利益を生み出しているかを示します。
同じ業界で他社と比較すると、会社の稼ぐ力がわかります。
他業界と比較する、業界の特徴がわかります(多くの設備投資が必要なインフラ業界、設備投資が少なくて済むIT業界など)。

ビックカメラの総資産回転率は2.23倍前後ですが、ヤマダ電機は1.39倍ですので、総資産に対して、ビックカメラの方が、1.65倍効率的に稼げる計算になります。

<ポイント2>ROAは売上営業利益に連動している

ROA=売上高営業利益率×総資産回転率 とも計算できます。
つまり、より利益が上がるようになってROAが向上したのか、資産を有効活用できるようになってROAが向上したのかわかります。ヤマダ電機は総資産回転率がほぼ横ばいのため、売上営業利益に連動しています。

<ポイント3>原価率や販管費の推移

売上高原価率=売上原価÷売上高です。例えば、売上高原価率が上がった場合、以下の2パターンが考えられます。
 A:原材料費などが上がり、売上原価が上がる。
 B:競合との競争で販売価格が下がり、売上高が下がる。
→Bの場合だと、会社の将来が心配になりますね。
 ※販管費も同様の考え方です。

家電量販店は原価率が高いのが特徴的ですので、基本的に原価率はあまり変化がありません。ビックカメラもほぼ同じ原価率です。

<ポイント4>各回転率に異常の兆候はないか

回転率については、ヤマダ電機もビックカメラもほぼ同じです。基本的には回転率は横ばいになっています。

【財務分析】安全性

財務面の安全性を分析します。

<ポイント1>短期的な資金繰りは大丈夫か

流動比率=流動資産÷流動負債です。短期的に支払わなければならない負債と支払いに使えるお金の比率を示すイメージです。
一般的には200%を超えていれば良好とされています。ヤマダ電機は流動比率が徐々に改善してきており、ビックカメラの流動比率よりも、60%程度流動比率が高い状態にあります。

<ポイント2>負債比率は改善している

負債比率=負債÷純資産です。自分の資産(純資産)と借金(負債)の比率を示します。
負債比率が多すぎると、利息の支払い負担が増します。一般的には100%以下が良好とされています。

ビックカメラは150%近い負債比率ですが、ヤマダ電機は75%に迫る負債比率であり、安全性を上げてきています。

 

インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+受取利息等)÷支払利息です。
支払う利息に対して、何倍の利益を稼いでいるかを示します。明確な基準値はありません。

<ポイント3>長期の安全性

固定比率=固定資産÷純資産です。工場や店舗などの資産をどれくらい自己資金で賄っているかを示します。
一般的には100%以下が良好とされています。

ビックカメラの固定比率は100%を超えていますが、ヤマダ電機は固定負債を入れていない固定比率で100%を切っており、自己資金で固定資産を賄っていることが見て取れます。

【補足】固定長期適合率

固定比率が100%より多い場合、固定負債を考慮した固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+純資産)を考えます。
長期的に使う固定資産なので、自己資金+長期的に返済する固定負債で賄っていれば良いとう考え方です。目安は同じく100%以下です。

【財務分析】キャッシュフロー(CF)

<ポイント1>営業キャッシュフロー(CF)がプラスか

企業活動でどれくらいお金を稼いでいるかです。これがマイナスだと、きちんと利益を上げられていないことを示しています。ヤマダ電機はビックカメラに比べてもより大きなプラスの営業キャッシュフローを出しています。

<ポイント2>投資CF、財務CFの状況から企業の資金需給を考える

成長している企業では、企業活動で稼いでいるお金(営業CF)以上に設備投資などが必要になります。投資CFが大きなマイナスとなります。ヤマダ電機はビックカメラに比べて、実は、投資キャッシュフローは少ないというのが分かりました。一方で、財務キャッシュフローは継続的にマイナスで、財務体質の改善を進めているのが見て取れます。

<ポイント3>フリーキャッシュフロー

フリーCF=営業CF+投資CFです。企業活動で稼ぐお金と設備投資などに必要な資金の差です。
継続的にプラスであり、ビックカメラに比べて4倍程度のフリーキャッシュフローを継続的に出しているように見えます。

※有価証券報告書データ更新日:2020-06-26

【財務分析】ビックカメラと比べて

財務状況を確認して分かったのは、ビックカメラに比べて、企業の財務状況を改善しているというのが見えて取れ、大きな投資ではなく、企業が安定的に経営できるような財務状況を作ろうとしているのが見て取れました。私が思っているヤマダ電機はイケイケドンドンなイメージだったので、意外な発見でした。

皆さんに役立つ学習、投資やビジネスに関する情報を発信できれば思いますので、以下のリンクもチェック、チャンネル登録、フォローしていただけると嬉しいです。
YouTube:動画で学べるビジネス商学チャンネル
Twitter:https://twitter.com/WXbrl

タイトルとURLをコピーしました