【返報性の原理】とは マーケティング、マネージメントに役立つ

行動経済学系

【返報性の原理】とは

返報性の原理とは、英語で、Norm of reciprocityといい、相手に恩を感じることをしてもらうと、お返し(返報)したくなるという原理のことを言います。日本人は特に、お礼返しという考え方が文化的に根付いているため、分かりやすい原理だと思います。一方で、そんな文化的背景が強い日本ですから、悪用もされてしまいます。

例えば、昔は、新聞や保険の勧誘で、日々、過剰とも思えるサービスを提供し、恩を売ったうえで、泣き倒しに近い形で、契約に持ち込むという事がありました。お互いに幸せであれば良いのですが、最後まで幸せな気持ちが続くことはないでしょう。現場の方たちに悪意はないかもしれませんが、結果的には返報性の原理の悪用といわれてもおかしくないケースです。

そのため、行動経済学の講義などでも、使い方は注意するように言う先生もいるくらいです。

【返報性の原理】の具体例

返報性を使った、ビジネスの具体例で行くと、分かりやすいのは、スーパーの試食でしょう。ただ食べられる場合だけでなく、販売員の方がいて、説明を一緒に受けた時などは、特に説明してもらって、おいしかったからという理由だけでなく、買わないと申し訳ないなという方もいると思います。

私は、買わないと申し訳ないと思ってしまうタイプなので、そもそも試食もあまりしません。

この返報性の原理ですが、マネージメントで使う事も可能です。例えば、部下が仕事ができないときに、怒るマネージャーと、無視するマネージャーと、徹底的に教え込むマネージャー等がいます。私は、最後の徹底的に教え込むマネージャーなんですが、結果的に、自分の業務時間削減につながるため、簡単にマネージメントにおける例を説明します。

私のチームでは、毎週、成績管理として報告資料を作るのですが、部下が作成の支援をします。その際に、数字がどうあるべきかを理解していないのと、データ集計が慣れていないためか、自分に比べて、より多くのミスをします。

私が意識しているのは、「部下がこんなにしてもらって申し訳ない」と思うレベルで支援するという事です。ただ、ミスを指摘するだけでなく、どうやったら再発防止できるのかを一緒に考え、知らないことは教えます。そして、私からは、「私にはお返しはいらないから、他の人に同じことをしてあげて下さい。それが私へのお返しです。」と伝えます。

すると、部下は自分で学びつつ、他の方に同じように献身的に教え始めます。全員ではありませんが、10人に1人いれば十分です。そうすると、部下の成長だけでなく、周りへの良い影響も与え始め、自分で考え始めるようになります。返報性の原理を使って、自分に見返りを求めるようなマネージャーはそもそも考え方を変えた方が仕事しやすいと思いますが、うまくマネージメントをしている方は、実は無意識に返報性の原理を上手く使っているでしょう。

【返報性の原理】は分析で使える

MBA等を取得する場合に、返報性の原理を行動経済学の講義などで学ぶ機会があると思います。実際には、ビジネスプランニングや企業分析をする際に、マーケティングや組織分析で利用できる部分もあります。

例えば、組織分析においては、福利厚生で、特殊なものがあって、社員のベネフィットにしかならない場合は、「返報性の原理を上手く利用して、企業が福利厚生で社員のパフォーマンスを高めている。」などという使い方ができそうです。その代わり、感謝の念は長く続かなくなるため、長期的に返報性を活かせる仕組みなどについて言及するのも良いでしょう。

実際には、人間の傾向として返報性があるというだけですので、単純に必ず見返りがあるからやりましょうという話ではありません。そのため、返報性を期待しすぎることも非常に危険ですので、使い方には気を付けましょう。

【返報性の原理】まとめ

返報性の原理について具体例も含めて説明しました。言葉自体はMBAを取る前でも知っていて良い単語ですので、ぜひ、覚えていただけると良いと思います。行動経済学に関する情報をまた発信していきたいと思います。

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