【MBA必読書】FIND YOUR WHY 最強の他者啓発本

本、資料の紹介

【MBA必読書】はじめに

前回、「WHYから始めよ!」の記事を書きましたが、これはその実践編になります。この本は、「FIND YOUR WHY あなたとチームを強くするシンプルな方法」というタイトルの本で、個人と組織のWHYをどう見つけるかについて解説されています。チームで研修を行いたいが、何をしたら良いかわからない方もいらっしゃると思いますが、組織のために、本質的なWHYを見つける意義やWHYを共有する意義を理解する良い気かになる本だと思いますので、紹介したいと思います。

【MBA必読書】著者の紹介

WHYから始めよ!」、「FIND YOUR WHY あなたとチームを強くするシンプルな方法」を書いたのはサイモン・シネック(Simon Sinek)という方です。イギリス生まれで、、幼少期は南アフリカ、ロンドン、香港などで育ち、今はアメリカに在住で、文化人類学にて学位を取得したのち、コンサルや大学でも講義を行っております。TEDではこの「WHYから始めよ!」をテーマに講演をして、現在、5,000万回以上再生される驚異的な動画になっています。

英語に、興味がある方は、きれいな英語を話してますので、ぜひ見てみるとよいと思います。

【MBA必読書】FIND YOUR WHY も理解して初めて完了

「WHYから始めよ!」はタイトルのとおりで、終始一貫して、すべては「WHY」というところに焦点を当てて考えようという内容でした。一方で、そのWHYが重要であるという事はわかったのですが、WHYって何なんだろっていう疑問を持ちつつ本を読み終えた方もいるかもしれません。

そんな方のために、書かれたのがこのFIND YOUR WHYです。

この本の目的

著者は以下のように、この本を定義づけています。

書店には「自己啓発」という一大コーナーがありますが「他者啓発」というコーナーはありません。私たちはこの「他者啓発」を切り開こうとしているのです。

FIND YOUR WHY

著者はこう述べているように、この本を通じて、「他者を鼓舞し」、個人、組織がWHYを理解し、どんなことをして、どんな影響を与えたいかを考え、導き出す方法を学ぶ事ができます。

初めに本の中で紹介されるのは、「WHYから始めよ!」という本で説明された有名なゴールデンサークルの説明をしています。

ゴールデンサークル

少しおさらいになりますが、このゴールデンサークルを、著者は脳の構造と照らし合わせて説明をしています。中心部分は、より人間の感情を司っており、人間の心を動かされるのは、WHYの部分だと説明しています。そのため、下の図のように、WHYから外に向かうように考えていかなければ、WHATの提供のみだと、人の心には響かないという事です。

ゴールデンサークルの方向性

人はWHYという感情に近い部分によって動かされるからこそ、WHYから始めなければならないという話をしています。

個人のWHYを理解する

本書では、個人のWHYと組織のWHYを見つけるためのメソッドをまとめています。例えば、個人のためのWHYを見つけるためには、非常に大きく分けると「パートナーを見つけ」、「パートナーにストーリーを共有し」、「WHYステートメントを書きす」という工程で行います。

特に、ここで、説明されていて印象的なものは、パートナーがどうあるべきかという話です。個人のWHYを自分で見つけるという視点ではなく、この本は「他社啓発本」です。そのため、良いパートナーである方法が書いてあるのです。

例えば、相手が話すストーリーに対して、どのような質問を投げかけるかなどについて記載されており、例えば、「はい」や「いいえ」で答えることができないようなオープンクエスチョンをするように書いています。ただし、「なぜ(WHY)」と聞くのではなく、「どう感じたか」や、「どう思ったか」について確認するよう、アドバイスが書いてあります。

組織のWHYを理解する

本書では、「組織のWHY」を木の幹にとらえています。そして、部署ごとのWHYを「ブランチWHY」といい、木の枝に例えています。また、木の上にある鳥の巣を「個人のWHY」と表現しています。組織のWHYにブランチWHYや個人のWHYがどのように寄り添えるかを考えていくのが重要であるという事です。

創業者が個人のWHYを説明できることが理想とされています。具体的には、個人のWHYを見つけることに似てますが、パートナーではなく、「ファシリテーターを見つける」というのが最初のステップです。その後、準備や参加者の人数などについて説明されていますが、その中でも、注意が必要なのが2店あります。1つは「時間を4時間以上確保する」という事です。また、もう一点は、「ネガティブな人が多くなりすぎた組織では、プロのファシリテーターを探した方が良い」という事です。

時間については、各自のストーリーの共有や全体への報告などを何度か行うため、非常に時間がかかります。このプロセスをしっかり行わなければ効果が出ないといわれています。最終的にはWHYステートメントという「~(貢献)することで、~(影響)するようになる」というWHYステートメントの形に持っていくのが最終的な目標です。

【MBA必読書】組織、個人のWHYをみつける意義

ここからは私の感想も入ってきますが、従業員のWHYを見つけるために、上司がファシリテーターになれることが非常に重要だと思います。部下のWHYを上手く引き出せると、上司として、部下がどんな価値観で働いているのかがわかるようになります。

例えば、部下の中には「昇進したい」という目標(WHAT)を持っている人がいます。昇進したいからそれを単純に応援するというのは、一つの答えですが、全員を昇進させられる企業で働いている方は少ないでしょう。部下が「なぜ昇進したいのか」(WHY)を理解できると、さらに様々なオプションが企業としては提供できるかもしれません。

例えば、「より多くの顧客に貢献できるから」、「より高い給与を得ることで、裕福な暮らしがしたいから」、「昇進することで、承認欲求を満たしたいから」など、様々な理由があると思います。ではそこから先さらに、「何がその人たちに、そのような欲求を持たせているのか」などを分解していくと、最終的にWHYステートメントを作り出せるという事です。

そして、本書では、効果的なHOWの見つけ方にも言及しております。面白かったのは、WHYとHOWを効果的に見つけると、その後、研修ではWHATを見つけようとしなかったという点は、非常に印象的でした。これは、「WHATのためのHOWを作ってしまう」とWHYを探さなければならないが、「WHYのためのHOWを作る」とWHATがなくても、勘定に訴えかけるものになるという事でしょう。

【MBA必読書】この本をどう応用するか

この本を読んで、取り入れたいのは、2点です。1つは、「新人研修で自分のWHYを理解してもらう」、もう1つは、「チームのWHYをしっかりと見つけていく意識を持つ」という事です。

新人研修で自分のWHYを理解してもらう

私のチームにも常に新しい新人が入ってきますが、1オン1をする際に、相手のValueを理解しようとしていましたが、この本に入っているメソッドを利用して、個人のWHYをしっかりと引き出したいと思いました。相手に「何が大事か」と問いかけても、表面的な部分しか出てこないと思うため、入社したタイミングで、時間をしっかりとり、3か月くらいの間にWHYを一緒に見つけ、長期的にその意識を保てるように定期的に話し合う機会を作ろうと思いました。

チームのWHYをしっかりと見つけていく意識を持つ

大企業で働くと、目の前の数字に追われ、WHYを忘れがちです。「WHATのためにHOW」を重要視しすぎず、「WHYのためのHOW」を考える癖をつけていきたいと思います。チーム内でも、マネージャーだけでなく、従業員が「WHY」の意識を持てるよう、ファシリテーターの育成や、優秀なパートナーになれるための声掛け方法を伝えていくことで、お互いに「他者啓発」ができる存在になれるように意識をつけていきたいともいます。

【MBA必読書】この本を読んでほしい方

この本は、他者啓発本です。つまり、他者を啓発し、一緒に何かを成し遂げるパートナーや周囲の人をさらに引き上げ、自分も高めていきたいという意識の高い方が読むのに最適な本となります。そんな意識の高い方であれば、この本を読んで実践に至れるでしょう。必ずしも4時間トレーニングするという事ではなく、定期的な1オン1で話をするためのツールとして捉えても良いと思います。

前回同様、今回も、どんな方に読んでいただくと良いか、具体的に書きたいと思います。

  1. 経営者、管理職の方
  2. 自分がなぜ仕事をしているのか見えない方
  3. コーチングを学びたい方

【MBA必読書】まとめ

本書のまとめです。本書は「WHYから始めよ!」と対になる実践本です。良いマネージャーでありたければ、常に学び続け、アウトプットすることは重要です。非常に名著だと思いますので、ご自身だけでなく、周りの方にも勧めていただければと思います。

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