【管理職なり立て】管理職になった人の理想と現実のギャップ

マネージメント

【管理職なり立て】マネージメント力が高いと感じる人も初めは素人

私は、現在、日系と外資系企業両方を含めて合計で10年以上のマネージャー経験があり、外資系企業で部下からの「働きやすさ」、「上司に対する評価」で世界の中でも上位の評価を得ています。外国人の部下も20名以上持ったことがあり、様々な経験をしてきました。

そんな私が、今までに仕事をしている中で、マネージメントに関して、感じたことを通じて少しでも役に立てる情報を出せたらと思っています。

今回は、管理職になりたての方の中からの相談を頂いたので、早い段階で潰れそうになる人が多い理由とその対策について書きたいと思います。自分も管理職になりたての時に、頑張りたい思いが強すぎて、理想と現実のギャップが大きくなってしまいました。マネージャーとして、高い評価を得ている人も、過去の話を聞くと、色々、失敗しているものです。

そんな管理職なり立ての人や管理職になりたての部下がどんなことを考えているのか、私の意見を書いていきたいと思います。

【管理職なり立て】管理職になった日から始まる理想と現実の乖離

管理職にった初日から、仕事の中身が劇的に変わり、より強い理想を持ち始めます。

例えば、私がそうでしたが、下のような理想と現実のギャップでストレスが溜まり、小さい物から大きいものまで積もり積もって、潰れそうになります。

理想:部下が幸せになる最高のチームを作りたい。
現実:部下に高い目標を与えて、大きなプレッシャーを与えなければならない。

理想:今までの自分の上司みたいに、下手なマネージメントではなく、上手く組織を作りたい。
現実:部下の不満が多く、1つ1つの不平不満に疲弊していく。どうマネージメントしたらいいか分からない。

理想:自分の給料ががっつり上がって、生活水準が上がるはず。
現実:給料が上がると思ったのに、意外と上がらない。

理想:部下の成長を支援したい。
現実:部下が思っていたよりも、成長したいと思っていない。どう成長を支援したらいいかわからない。

このような理想と現実のギャップが大きい場合、自分が出来ない管理職に思えてきて、ストレスが大きくなり、辛くなります。私は特に、外資系企業のため、非常に高い目標に対して、サービス残業させることなく、目標達成させつつ、組織の数字を確実に達成するという当たり前のことですら、最初は非常に苦労しました。

この理想と現実のギャップが塵も積もれば山となる状態で、非常にストレスを感じやすい環境になります。今回は、理想と現実のギャップを埋めるという視点ではなく、その理想と現実のギャップによるストレスにどう向き合うかという視点で書きます。

【管理職なり立て】長期的に大きなストレスと向き合う方法 5選

大きなストレスがかかる管理職ですが、下の中で出来ることだけでも良いので、5つの具体的な方法をお勧めします。

・部下に弱いところを見せる。
・上司の支援、周りの支援を求める。
・メンターを作る。
・自分の裁量を理解し、出来ないことを大胆に諦める。
・社外で学びの場を探す。

部下に弱いところを見せられるかが鍵。

まずは部下との関係です。最初は、優秀がゆえに昇進してるため、部下との関係でも「リードしたい」という気持ちが先行します。現場を離れると、部下の方が詳しいことがどんどん増えていきます。そこにストレスを感じてしまうのです。

仕事において、優秀だという事と、ストレスに強いという事は別物です。

もしかしたら、部下の方が詳しいことが良くないと思う方もいるかもしれませんが、そんなスーパーマンはなかなかいません。ほとんどの場合、部下は、あなたを敵だなんて思っていませんので、「部下に弱いところを見せられる事」を巧みに利用した方が良いです。

弱みを見せるのは、部下を味方につける上で、有効なテクニックの1つです。もちろん部下に愚痴をこぼすという事ではありません。ただ、自分が何の目標を達成するために悩んでいるかは共有するべきです。

なんとなく上司が辛そう、なんとなく上司が怒っている、といった状況を部下は敏感に察知します。実は状況を説明することで、サポートが得られることも多かったりしますし、マネージャーでなければできない仕事というのは、企業のルールや慣習で決まっているだけで、本当は誰がやってもいいはずです。抱え込まないためにも、部下に弱いところを見せてみましょう。

上司の支援、周りの支援を求める。

もし仮に、人間関係で辛い時は、上司を使うのが一番です。私は28歳と、比較的若くして管理職になった関係で、部下の8割は私の年上でした。初めは、面白くないと思った同僚や部下がいたのか、比較的厳しく当たられることが多かったです。

そんな中で、マネージメントを学ぶことや、積極的にコミュニケーション取ることをしましたが、関係が改善できないことがあります。それはあなたの問題ではなく、周りの問題だと考えないと潰れてしまいます。

昇進したばかりで、期待されている分、上司に弱音を吐きにくい、また、期待にこたえたいなどの気持ちが先行して、上司に本音で話が出来ないことがあります。ただ、あなたが昇進したのは、あなたの会社や上司が、あなたに期待している上に、その組織を引っ張ってほしいという意思表示なので、長く働くために相談に乗るのは、あなたの上司の仕事です。気にせず話してしまいましょう。

メンターを作る。

上司も良いのですが、あなたのように苦しい時期を経験したのは、何年も前の話です。そんな管理職なり立ての時期を乗り越えたのは何年も前の話だとすると、実は、上司にとって、あなたの状況に、あまり親近感が湧かないかもしれません。そんなときは、社内にメンター(あなたを導いてくれる先輩)を作るか、上司に紹介してもらい、作ってもらいましょう。

同じような環境で数年やってきた管理職の人は的確なアドバイスをくれるかもしれません。そして、メンターにとっても良い学びになります。

一点だけ注意点があります。メンターは答えを出せる人ではありません。一方的に「教える」というスタンスに立ってしまうメンターはあなたにとってメリットも生まない可能性があるので、メンターを作っても、機能しなければ、しばらく使わないというのも手段です。

自分の裁量を理解し、出来ないことを大胆に諦める。

ストレスがたまると、パフォーマンスが大きく落ちます。そして、パフォーマンスが落ちると、出来ることが減り、働く時間が伸び、さらにストレスが溜まり、パフォーマンスが落ちるという悪循環を起こします。

その1つのきっかけは、出来ないことに悩み始めたりすることにあります。自分がやらなければならないことと、与えられてる裁量にギャップがある事もあります。そんな時は、もう悩んでも仕方ないです。上司と相談しても、無理な場合は、諦めてやめてしまうというのも手段です。管理職になると、見る範囲が広がることで、裁量が増えても、自分でコントロールできないと感じることが増えます。

例えば、部下の指導や、モチベーションアップにおいて、会社として、提供できる予算や時間について、権限が与えてもらえないのであれば、部下の育成や指導の支援を出来ないことに対してストレスをためることは無駄なので、部下には申し訳ないですが、一旦、優先順位を下げましょう。

社外で学びの場を探す。

最後に、私が一番、お勧めなのは、「社外で学びの場を作る。」ということです。昇進した人は比較的社内の人間関係も良く、周囲からの期待も大きいため、人間関係が社内の人に集中しがちです。

色々な視点を得るには、社外の人たちとも交流が出来る学びの場を探すことで、今の会社の悩みなどを相談できる人達にであるかもしれません。MBAの取得を目指し、プレ講座みたいなものに参加したりすると、同じような環境の人にも出会えるかもしれません。

そして、次の章で説明しますが、スキルを身につけることで、「いつでも転職できる」という安心感も出て、すこし開き直ってストレスと向き合えるようにもなります。

【管理職なり立て】結果的に、学ばない上司は淘汰される。

社外で学ぶという事を書きましたが、部下が見ているのは、「今の上司の姿」だけではありません。特に管理職に上がったばかりの方に「最高の上司」を期待する人はあまりいないでしょう。

重要なことは、日々変わって「成長していく上司の姿」を見せることです。そして、「将来の自分が楽になるための努力」をするべきです。

上司として私が非常に重要視していることは、「誰よりも成長する」ということです。管理職に上がると、「管理すること」に時間を取られて、「リーダーとは、マネージャーとは」という価値観を深く考える時間を失います。

部下のパフォーマンス管理だけに時間を取られていると感じたら、すぐにでも学校に通うなどして、強制的に学べる環境を作りましょう。それを応援できない会社は、3年間管理職を経験したら、その実績をもとに、もう転職しましょう。

成長できない自分に気づいてしまったときの喪失感は非常に大きなものとなります。部下から見ても、「成長しない上司」に対しては、絶望を覚えて辞めていくことや、不満を抱えだす要因を作ることになります。

「学ばない上司」になって、会社に必要のない残念な管理職になるのではなく、「成長し続ける上司」の姿を見せ、着いてきたいと思わせるくらいの上司を、急がず、自分のペースで長期的に目指しましょう。誰かと比較せず、自分のペースで自己肯定感を持って前に進み続けることで、結果的に自分のできるパフォーマンスは最大化されていきます。

【管理職なり立て】まとめ

管理職になったばかりのときは、非常に大きなストレスがかかります。結論、おすすめは、「相談する」といったことですが、もう一つが「学ぶ」という視点です。とにかく成長して、「楽になるための努力」をすることで、どんな環境に行っても対応できる上司になっていけると思いますので、ぜひ、学校に通うことなどを考えてみてください。

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