【マズローの5段階欲求理論】わかりやすく解説

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【マズローの5段階欲求理論】とは

「マズローの5段階欲求理論」とは、「マズローの法則」ともいわれ、アブラハム・マズローという1908年に生まれた、アメリカの心理学者が提唱した理論です。かなり古い理論のため、現代では使えないという方も多いのですが、私は逆の意見で、こんなに前からわかっていて、なぜこの理論を理解しないでマネージメントする人が多いのだろうと疑問に思うくらい適用範囲が広い理論だと思っています。

この理論は、「生理的欲求」という低次の欲求が満たされると、次の欲求へ移り、最終的には、「自己実現欲求」という高次の欲求へと移行していくという理論です。

この、マズローの5段階欲求理論についての解説は多々あるのですが、MBAで初めてマズローについて学ぶ場合、組織やマネージメントの講義の1つの話として小さく出てくるため、さらっと終わってしまい、通り過ぎてしまうことがあります。

この記事では、その「マズローの5段階欲求理論」について、海外でマネージャーをしていた経験も踏まえて、具体的にマネージメントでどう活かすのか部分も含めて説明していきます。

【マズローの5段階欲求理論】それぞれの詳細について解説

マズローの5段階欲求説は、下の図の通り、ピラミッドでよく表されます。人は「生理的欲求」を満たすと、「安全欲求」が出始め、それが満たされると、その次の高次欲求に上がっていくという考え方です。まずは、このそれぞれの欲求を簡単に解説したいと思います。

※それぞれの欲求にきれいな境目はありませんので、スペクトラム(境目のない連続した状態)だと思っていただければと思います。

1.生理的欲求

一番低次の欲求は、「生理的欲求」です。つまり、生きるために必要な欲求です。睡眠、食事(食欲)などの非常に基本的な欲求です。これは、イメージ湧くかもしれませんが、例えば、他の後進国で、明日のご飯が困るようなところで、勉強に意識が回る方はそういないでしょう。

まずはここを満たすという事が重要です。簡単に言うと、仕事をしていたとしても、最低限の賃金が払われないと、その最低限の賃金を求めて転職していくというのも同じことです。

2.安全欲求

生理的欲求が満たされると、次は、「安全欲求」です。安全とは、健康という意味や、経済的な安定というのが含まれます。生理的欲求にも近いものがありますが、もう少し高次で、危険を感じる職場は離れたいと思うことや、治安の良い場所に住みたいという欲求です。

仕事をする上で、暴力的な組織や、パワハラが横行していたら、まずはそれを解決したいという欲求が先に立ちます。これが満たされると、次の欲求に移ります。

3.社会的欲求

「社会的欲求」は、「所属と愛の欲求」と呼び、良いコミュニティー(集団)に属していたいという欲求です。ここでは、自分だけでなく、周囲へも目が行くようになり、人とつながりたいという思いや、社会から求められているという思いが出てきます。

ここまでくると、日本でもありそうな欲求ですね。大企業に属して、安定的に安心感が得られる場所にいるという欲求は多くの方が持っているのではないでしょうか。

4.承認欲求

コミュニティーに所属し、安定した生活が送れるようになると、次に、「認められたい」という「承認欲求」が出てきます。「承認欲求」という言葉自体は、多くの方が知っている単語ですが、人は、承認されたい生き物であるというのは、特に日本では一般的です。

これは低次欲求を満たせていない方が少ないからでしょう。基本的には周りよりも評価されていると感じたい生き物であるという事です。

5.自己実現欲求

「承認欲求」も満たされると、最後に、自分の理想を成し遂げたいという「自己実現欲求」に移ります。自分らしさを求める事なども同じで、日本のように恵まれている国は、この自己実現欲求が大きい方も多い傾向にあるでしょう。

例えば、企業で、トップクラスの給与でスキルもあるのに、満足できずに、さらに高みを目指して転職や起業をする方がいます。周りから見ると、理解できない行動に移るかもしれませんが、能力のある方は、望まなくても、承認欲求を満たされやすい環境にあります。承認欲求を満たされていない方からすると、羨ましい立ち位置の方が、惜しみなく転職するのは不思議に映るかもしれませんが、求めているものが異なるので、転職する本人からしたら、すでに満たしたい欲求は「承認欲求」ではないという事です。

物質的欲求と経済的欲求

図の中に、物質的欲求と経済的欲求と書きましたが、より物質的に食べる事、安全に仕事をすることなどは、物質的欲求として分類し、経済的欲求は、承認欲求や自己実現欲求という、給与による部分やビジネスを行って自己実現するという欲求を表しています。これは、マクレガーのX・Y理論というのを別で解説しますので、その時に再度、高次欲求と低次欲求に分けていると都合が良い理由を説明します。

【マズローの5段階欲求理論】マネージメントで使えるのか

では、このマズローの5段階欲求理論はマネージメントで使えるのかというところについて書きたいと思います。まず、結論から行くと、論理だててマネージメントを語り、人を育てるには、この考え方は非常に有効です。

例えば、この理論を理解していると、部下が何の次元の欲求を満たしたいのかを考えながら話をすることもできます。例えば、先輩からパワハラを受けた人に対して、自己実現のための成長の話をしてもあまりはまらないでしょう。そんなパワハラを受けた人に必要なのは、職場は安全な場所であるという安全欲求を満たしてあげることが重要です。

【マズローの5段階欲求理論】マネージメントでの考え方

この理論を職場において、マネージメントをする場で考えてみましょう。私は、下の3つの「自分に対して」、「部下に対して」、「マネージャーをしている部下に対して」という場面で役に立つと思っていますので、1つ1つ解説していきたいと思います。

自分に対して

この5段階欲求理論を理解していると、自分がどの欲求段階に立っているのかを冷静に見ることができます。特に、会社で普通に仕事をしていると、承認欲求を満たしたいと思う方が多いでしょう。ここで、重要なのは、冷静に、自分が承認欲求を満たしたいと思っていることを理解することです。

これによる効果は、自分が承認されなくても、自己実現できていなくても、冷静に、「そういうものだ」と見ることができるようになるという事です。このように、自分の感情を冷静に分析することで感情が大きく振れなくなっていきます。

部下に対して

部下に対しては、「なんでそんなことを思うんだろう?」ではなく、「今、承認欲求を満たしたい次元にいるんだな」などの、冷静な観察に役に立ちます。どのような段階にあるのかを意識することで、よりその人が必要な状態を考えながら接することができます。

さらに、私は、部下に対して、この5段階欲求理論を年に1回説明しています。

自分の欲求状態がどうなっているのかを、言語化することで、より冷静に理解してもらえるようにするのには、非常に有効的な方法です。

マネージャーをしている部下に対して

この記事を読んでいる方の中には、組織のリーダーとして、部下を持っているマネージャーも管理している方もいると思います。マネージャーが論理的に、話をするために、マズローの5段階欲求理論を理解してもらうのは有効です。これにより、マネージャーの部下がどのような状況で悩んでいるのか、より具体的な言葉で話ができるようになります。

【マズローの5段階欲求理論】まとめ

マズローの5段階欲求理論を説明しました。5段階の欲求が低次欲求から、高次欲求に移るところを理解していただければと思います。この理論を理解することで、マネージメントをより言葉で説明することができるようになります。マネージメントは抽象的な仕事が多いため、このように理論を理解することで、マネージメントの言語化をこれからも行っていきたいと思います。

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